『チームが機能するとはどういうことか――「学習力」と「実行力」を高める実践アプローチ』

チーミングのプロセスは、専門家たちを団結させ、
彼らがしっかり務めを果たせるようにする
プロセスを理解しなければならない。今日の知識創造社会において、組織の成功は、
さまざまな分野とのコラボレーションや、組織のフラット化と
イノベーションへ向け挑戦し続けるかどうかにかかっています。

専門分野が狭まり、多くの分野が下位分野に細分化されているが
この世界で解決すべき問題は小さくなるどころか、複雑さを増しているのです。
私たちが問題解決、そして乗り越えていくには、人々が分野を超え、
協力し合って取り組むことが必要なのではないでしょうか?

その中で必要とされているのが、分野を超えチームを形成できる
チーミングと、学習する組織を作り出す能力です。

本書は著者の20年以上にわたるチーミングと組織学習に関する研究に基づいている。
NASAのスペースシャトルに加え、製造、金融サービス、デザイン、通信、政府、建設など
そのケーススタディは豊富です。

実践的かつ研究に基づく情報源として有効であり、未来のリーダーをはじめ、
ありとあらゆるタイプ、レベルのリーダーに適用可能と本書では述べられています。

新たなアイデアを生み、答えを探し、問題を解決するために人々を
団結させるチーミング。
そして、学習するための組織、実行するための組織の違いを理解することによって
より組織を円滑を次なるステージへと導けるのではないでしょうか。

このチーミングでは主に四つの柱があります。
それは、
1.率直に意見を言う
2.協働する
3.試み、プロトタイピング
4.省察する

率直に言い合える環境は、相手への信頼がないとまずできません。
率直に話した内容が、誰かに漏れたり、あの人はああいう話をしていたと
噂話になるようでは、チーミングは成り立ちません。

どんな状況でも率直に言い合い、多少の衝突や意見の対立があっても
進むべき方向性をリーダーが導く必要があります。

また成功するチーミングには、共通する道筋が存在することが研究から判っている。
その中には、四つのリーダシップ行動があるといいます。

1.学習するための骨組みをつくる
2.心理的に安全な場をつくる
3.失敗から学ぶ
4.職業的、文化的な境界をつなぐ

この四つの行動は非常に重要ですが、この中でも加速学習においては、
安全な場をつくることは非常に重要とされています。
また、失敗を寛容できる風土が必要です。
人は失敗をすることで、認知フレームを理解し、
学習するためのリフレーミングすることは
現状打破に大きくつながっています。

一つ一つの言葉が、豊富な研究データと実例に基づいて書かれているので、
本書は、チームビルディング、学習する組織を形成する上で
最良の一冊といえるでしょう。

『チームが機能するとはどういうことか――「学習力」と「実行力」を高める実践アプローチ』」への2件のフィードバック

  1. Universities have become businesses, students became the knowledge economy prefers quick return on The humanities are harder to quantify so are a harder Plus we need systems managers, critical thinkers only threaten the status

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